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日本の文化で世界に影響を与えているものは何か?

私は、アニメとダンスではないかと思います。ダンスは完全に若者が消化しきって、世界レベルに達しています。ダンスのテーマはまたの機会に譲るとして、日本「アニメ」の世界への浸透性はすごいものがあります。

例えば、フランスでTVを見れば、「あぶさん」が放送されていて、日本語の看板のままの「飲み屋」で、日本のプロ野球放送を見ながら、フランス語で「おっちゃんたち」が会話しています。私の住むマレーシアでは、「ドラえもん」がマレー語を話し、「のび太」の声が妙に似ているなと感じたりして別の楽しみ方ができます。

こまかくはチェックしていませんが、多少の検閲や修正はしているのでしょうけれど、もちろん言語が吹き替えですが、原画のまま、アニメが見られます。

日本には「ジブリ」の宮崎アニメに代表される、「粋を極めた」芸術的作品があり、この技術は世界の追随を許しません。同じ種類の娯楽としては、実写版の映画ですが、この世界はハリウッドを頂点とする映画があり、たとえば日本の黒沢映画の品質は評価されてはいますが、全世界に浸透するような位置づけではありません。もちろん、専門家の間では、「カンヌ」で評価を受ける作品はハリウッド作品だけではありません。しかしこの尺度は、全世界への浸透性とは違います。

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アニメ文化は子供向けということもあり、原作段階でもともと少ない「性描写/暴力描写」を注意すれば、検閲箇所も少なくて済むし、扱いやすいので世界に浸透性は高いものとなります。日本のアニメは、娯楽性/完成度が高いとして評価されているのでしょう。

しかし、不思議なのは、アニメの世界は、多くは子供向けであり、日本の子供の環境に沿って作られています。中には日本のアニメがどこの国で作られたかなど知らずに見ている子供をいるようですが、文化の異なればリアクションや心理描写も異なってくるはずですが、あまり問題にはなっていません。またアニメが浸透しているからとして、日本の文化が理解されているのかというと、それも違うようです。

日本人も戦後、街頭TVでは力道山が白人系レスラーを叩きのめすのに熱狂していたかと思うと、10年そこそこで、アメリカのTVドラマに夢中になったものでした。「コンバット」はアメリカの映画で、しかも「ドイツ」が悪者だったので、ドラマを見る目と歴史の記憶との関係は不思議なものです。

さて、そんな中、「宇宙戦艦ヤマト」がハリウッド映画になるそうですね。

大和

上述のアニメの実態でお分かりの通り、このアニメもTV向けには既に、1979年からアメリカで放送されていました。名前は「スターブレイザーズ(STAR BLAZERS)」。balzeという意味は、輝くとか印を付けるとかいう意味ですが、タイトルは「星に道しるべを付ける者たち」という意味のようです。原作の日本での放送が1974年なので、アメリカでの放送は意外に早かったと思います。

主役たる戦艦名ですが、さすがに第2次大戦の日本の第一戦艦名の「大和」はまずいでしょうから、「アーゴ(Argo)」、そのほか、たとえば古代進はデレック、森雪はノヴァ、沖田艦長はアバター、ガミラスはガミロンと替えてあります。

ところで、目的地イスカンダル/Iscandarは原作のままでしたが、この名前は、このマレーシアで地名などで良く聞きます。これはアレキサンダー大王を意味するアラブ語。マレーシアは、イスラム圏なのでアラブ語の名残が地名にあるためです。

映画化は、現在、トム・クルーズ主演の人気シリーズ最新作「ミッション:インポッシブル5(原題)」を撮影中のクリストファー・マッカリ―が監督。マッカリー監督は、同作が完成し次第、「STAR BLAZERS(仮題)」の製作に本腰を入れ、2017年か2018年の上映を目指すとのこと。


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