最近では、英語に次いで重要性が高い中国語ですが、ニーズについては、広いというようりは狭く強いという感じでしょうか。
さまざまな製造業社が、こぞって中国に進出してきました。今、国際関係の緊張、経済的な優位性の崩れなどから、中国からの撤退も始まっています。
しかし、依然として、貿易金額のTOPになっています。
転職上の優位性ですが、「中国でのマネジメント経験+中国語会話ができること」を条件に付する企業は多い。
通常、英語で代替できそうなものの、やはり、中国の場合、まだ英語文化は浸透しておらず、経営幹部の中でも、英語の話せない人は多いようです。むしろ、日本語を話す人も多い状況でしょう。
そういうわけで、マネージャークラスは、直接、現地人をコミュニケーションをとる必要性から、中国語会話力は有用視されています。そして、中国人のマインド、食生活、生活習慣、暮らしていく上で克服すべき課題などを条件とすれば、中国で3-5年程度、生活し、工場長などを務めた人物の優位性は高いと言えます。
実際、3-5年も暮らせば、その人の意欲にもよりますが、外国語は英語にしか触れていなかった日本人も、
発音は違うとはいえ、同じ漢字を介して、しだいに簡単な会話力はついていくものです。
そういう観点から、「中国語のできる駐在管理職経験者や特殊技能保有者」は熟年層転職上、有利です。
もうひとつ、中国ビジネス経験者の優位性として、現地人とのコネがあります。
中国系の人たちは、国と国よりも個人と個人の関係を大事にします。
個人の繁栄の手段として、仕事があります。
どの会社に勤めているかよりも、「お互いに儲けようじゃないか」ということの方が、重要です。
日本の文化がそうでないことなど、わかっているようでわかっていません。
人間はみな、個人の生活を大事にするものだというのは、
奇しくも欧州系の考え方と中国では似ています。
それにしても日本は自己犠牲精神の強い不思議な国なのですが、
それは、なかなか外国人には理解さえがたいので、
現地で気づいた現地人とのコネは、
海外派遣者だけの特権かもしれません。