今日、9月8日は15夜。
そう、中秋の名月の日です。日本で、記録にあるのは、中国から仲秋の十五夜に月見の祭事が伝わり、平安時代頃から貴族などの間で観月の宴や、舟遊び(直接月を見るのではなく船などに乗り、水面に揺れる月を楽しむ)で歌を詠み、宴を催したとのこと。
現代では、月が見える場所などに、すすきを飾って月見団子・里芋・枝豆・栗などを盛り、御酒を供えて月を眺める、お月見として知られています。
満月はもちろん毎月、やや厳密には、29.5日に一回必ず起きる天体現象ですが、何故、15夜は、秋なのでしょう。
それは、ちょうど高さが良いこと、暑過ぎず、寒くも無い「秋」がちょうどよく、気候も落ち着いているから、東アジアでは定着したと言われています。もっとも旧歴では晩夏ともいえる季節です。
また、毎年、決まった日ではないのは、月を中心に計算した太陰歴の8月15日なので、太陽暦とのずれにより、毎年異なる日となります。また厳密には、月の楕円軌道の関係や、眺めるのに良い時間(夜)などを考えると、満月から少しずれることもあります。
さて、我々の隣国、中国では、今日は中秋節といって祝日。中華系の人たちは、この中秋節に「月餅」という甘いお菓子を食べます。中秋節までに知人に贈り物とするため、街中では、たくさんの種類の「月餅」が売られていました。唐の時代に月餅はお供え物として中秋節に食べられていたそうですが、時の移り変わりとともに、月餅は中秋節の贈り物に用いられる食品へと変わっていったとのこと。
私の住むマレーシアでも、もう一カ月以上前から、ショッピングモールでは、そこかしこで山のように積まれた月餅が売られていました。
これは小豆あんの入った月餅。私の息子の大好物。
そしてこれは、アヒルの卵の塩漬けを入れたもの、くるみ類と入れたもの、蓮の餡(あん)を入れたものなど。この方が、一般的です。
もちろん、このようなアイスクリーム仕立てのものも。
月餅は、日本でも売られていますが、中秋の名月に供えたりはしません。味や種類も中国とは違います。
さて、売れ残りの安売りが始まっているはず。ちょっと店をのぞいてみることにします。