香港での起業は比較的簡単であるという話をしましたが、
では、実際に企業が進出している国としては、そのランク付けは
どうなっているのでしょうか。
東洋経済『海外進出企業総覧』によれば、
2013年の速報までわかるのですが、TOP-10は次の通りです。
中国
インドネシア
インド
ベトナム
メキシコ
韓国
タイ
アメリカ
香港
台湾
またその前の2012年は、
中国
インドネシア
タイ
アメリカ
ベトナム
インド
シンガポール
韓国
香港
マレーシア
メキシコ
やはり、中国が一番ですね。
インドネシアも伸びてきています。
この1年間で、差が出ていますが、
やはり、インドネシア、ベトナム、タイは強いですね。
日経企業が進出する国として、中国以外には、
この中でもタイが一番人気がありました。
ちなみに2007年のランクですと次の通り。
中国
アメリカ
タイ
インド
ベトナム
韓国
香港
イギリス
オランダ
メキシコ
実はタイは、アジアの国では稀なことですが、
外国に占領された歴史がありません。
そのため、英語文化には晩生です。
英語が通じにくいにもかかわらず、
宗教的観点もありまじめで従順な国民性から
生産性を上げやすいという利点があったようです。
コスト安の観点から、近年では日系企業の中国進出が盛んでしたが、
今はもう、極端に言えば10年間で10倍ぐらいの作業者コストになり、
「コスト安」はもう過去の話。
そこで、タイ、インドネシアが浮上しています。
以上は、企業誘致的観点からの話。
個人起業としてどうかというと、
香港に継ぐ国は、上表には出てきませんが、
「マレーシア」ではないかと考えます。
マレーシアには次のような利点があります。
・英語が通じる
・天候が穏やか
・IT産業には優遇制度がある
・比較的安全である
・親日的
会計会社さえ選べば、この国も香港同様、
安価な手数料と資本で会社が作れます。
銀行口座開設時にはVisaが要りますが、
一旦開設してしまえば、以降Visaの提示の必要性はありません。
海外でビジネスを始める重要度を記事に書きましたが、
最初に手掛けるとして、どの国がやりやすいでしょうか。
それはもちろん「香港」です。
なんといっても法人税が最安値の16.5%。
ちなみに日本は基本23.9%。
シンガポールも17%と低く英語のスキルは香港より高いので、
過去にたくさんの企業が進出しましたが、
なんといっても物価が高いので、その辺、躊躇する人もいますね。
で、やはり香港が初心者には良いでしょう。
香港の英語レベルはちょっと疑問なのですが、
ビジネスで出会う人たちは問題ありません。
香港の場合、すでに売りに出されたリストアップカンパニーの中から選んで、
自分の会社にします。
日本でもその辺、アレンジしていますが、
ある程度言葉ができるなら、現地に乗り込んで、
会計会社から説明を聞いて自分で会社を始めた方がよいでしょう。
もう、15年前の話なので今では若干異なっていると思いますが、
30万円もあれば十分に会社を作れたはず。
日本を離れる前に慎重にメール等で調整しておけば、
もっと安価でできるでしょう。
それから当時は2名で会社が作れました。
しかも、資本金は各1香港ドル、合計2ドルという出資。
情報ビジネス系であればすぐに増資しなくてもOK。
また社長が常駐する必要もありません。
会計監査のサインだけ必要ですが、多くの場合現地で処理しますが
郵送でできないこともありません。
香港の銀行ですが、HSBCならパスポートで口座が開けます。
ただ、このときは、銀行に出向く必要がありますね。
香港の会社にUSドルで取引した外貨を貯めて、
必要な時に日本へ送金することができます。
ネットビジネスであれば、たとえば海外のASP経由のアフィリエイト、
あるいはGoogleAdsenceなど、海外の銀行口座へ振り込んでもらえます。
香港産のマニアックなモノを日本へ輸出するのも面白いでしょう。
最初は少額の遊び程度の稼ぎでも、
膨らんで来れば合法的に処理しなければなりませんので、
きちんと起業した方がよいでしょう。
最近、海外で起業したい人は少なくないですね。
企業の派遣でも、この10数年間、
海外子会社立ち上げに貢献された人たちも多かったはずです。
たとえば近いところで、為替レートの変動が激しい経済環境下で、
外貨で入金できる販売ソースを持つことは、
利益の安全対策として重要です。
たとえば現在、円と米ドルのレートは、125円から126円になるかならないかという状況です。
私の知る限り、2010年ごろには90円程度でした。
それからじりじりと円は下落し、
2014年11月にはとうとう110円。
それから加速度的に落ちて、今では軽く120円を割り、125円。
これが円安です。
政府の政策とかで、確かにこの影響で、利益急上昇の企業があります。
国内の円コストで生産し、海外に販売している会社は大儲けです。
海外からの観光客にも大変お得な状況となっています
もちろん、この逆に多大な不利益を被る会社も当たり前に存在します。
日本円しかもたないで長期に海外に居たら大損です。
とにかく円レートの変動は、生活に大きな影響をもたらします。
国内だけならあまり感じないかもしれませんが、
輸入品の価格はじわじわと変動していきます。
外食産業も影響を受けます。
たとえば、1ドル90円の時に、1万ドル両替しておいたとします。
わかりやすくするために両替手数料を省略して考えますと、
その時支払った金額は、90万円。
この1万ドルを今、ドルに両替すると
125万円になります。
何もしないで、寝かせておいただけで、
35万円儲かるのです。
逆だったら・・・、青ざめてしまいますね。
これほどの影響力のある為替レート。
海外に収入源を持てれば、
バランスが取れますね。
そういうわけで、収入源がUSドルだったら、
円安の時は、効果的です。
レートが逆に転じて、円高が再来しても、収入源が二つあれば、
うまく回せます。
だから、副業として、ネットビジネスなどで、
外貨の収入元を持つことをお勧めします。
もちろん、リアルビジネスでもお勧めです。