「知恵者たる熟年層が疎まれる日本」と極論してしまいますが、
会社のこの構造以外でも、一般的に高齢者は疎まれています。
香港で見かける風景のひとつに、
エレベーターから降りる家族の真ん中に
かなり高齢の「老人」が居ることです。
多くの場合、車椅子に座っていることが多いのですが、
早々たる人数の家族を従えて、デン!と構えています。
別にその老人が威張っているわけではないですが、
少なくとも周りの家族たちは、その老人を敬っているのは、
振る舞いを見ればすぐにわかります。
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海外で仕事をすると、大げさですが、
国を代表する意見を言わねばなりません。
国内に居れば、俺は歴史や地理が苦手でね、とか、理系だから、政治や社会の知識が無くてね、なんて意見をよく耳にします。
国内に居て、一生を終る人はそれでいいでしょう。
しかし、一旦、日本をでれば、相手はその自国のことを当たり前ですが、よく知っています。互いに自分の国のことを話せる前提で、いろいろな意見を聞いてきます。
時には「やばい話」も。
でも、たいていは、政治と個人をわきまえた話をします。
そうでないと、「中国人」「台湾人」「香港人」「韓国人」が一同に会した打ち合わせの場で、
冷静に話せません。
また、「ドイツ」「イタリア」「フランス」「イギリス」「イスラエル」の営業マンが
一堂に会した打ち合わせで、いいたいことを言えません。
こんな席で、連合国側と日独伊ではやっぱり意見が違うなぁとか、
話の肉付けやうまいジョークを交えないと一緒に商売の話はできません。
実際の場合、このような時、皆、個人としての意見があります。
自国の政治や歴史への自己批判の意見も持っています。
しかも仕事というシェルターがかかっており、オフレコ、
掟があり、守ります。
昔、嫌っていたというより悪い面ばかり見ていた資本主義の利点はここにあります。
貿易の仕事に携わり、その利害という共通法規の、しかも文面化されていない慣習法の中で、
見事に「言いたいことを言える場」が確立されているのです。
そんな中で、自国の社会事情を知りませんでは、全く通用しません。
みなさん、社会を勉強しましょう。
海外から自力で引き揚げてきた話をしました。
→海外勤務者は、現地で転職できるか
向こうを引き上げる前に、どうしても転職先を決めたかったのですが、無理でした。
現地での活動も、4年間も継続していたのですが、結局実らず。
敗因は、高齢。
管理職の話も時々でるが極めて稀であり、40代から埋まる。
特殊技術があるわけではない。
海外支社の社長、工場長などは、通常、後任が日本から来るので、
すでに海外に居る者を採用することはほとんどない。
日本でのステイタスを築いた人物は候補として最も多い。
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